☆モデリング・リポート☆
那須PSガレージ

 By Tac Miyamoto(200109)



  東京から東北自動車道で3時間あまり、那須インターチェンジを下りて那須街道に入り、10分ほど走ったところに、その建物はあります。
  コンクリート打ちっ放しの、逆パースが表現された不思議なたたずまい。ドアを開けて中をのぞくと、少しばかり軍用車両をカジったことのある方ならば思わず声をあげてしまいそうな珠玉のコレクションが見えてきます。
  車が飾ってあるテーマパークカフェ「那須PSガレージ」です。


  ―― 松原サンに初めてお会いしたのは、2000年の春でした。
  その頃私たちはオリジナルSFビデオムービー『VISUAL BANDITS』の準備に奔走していて、劇中まるでレギュラーメンバーの俳優のように活躍する大型4駆“HUMMER”を貸してくださるオーナーの方を必死で探しておりました。
  結局は大塚康生先生に泣きつき、オートジャンクションさんを紹介していただき、そこを経由して辿り着いたのがHUMMERのオーナー、松原氏でした。
  千葉にある松原氏のオフィスまで出かけたときには、いったいどんな方だろう? 乗っているクルマが前代未聞にゴッツイわけだし、もしもコワイ人だったら速攻で帰らねば……と思っていましたが、出迎えてくれた松原氏は大変温厚かつ紳士的な方で、HUMMERやクラシカルなミリタリーヴィークルに対する愛情溢れるお話をうかがい、氏の愛車であるデザートタンの92年型ハマーに乗せていただいているうちに本当に親しい間柄になっておりました。
  松原氏は初めてお会いしたときから「出来れば近いうちに、自分のコレクションを展示した喫茶店のような車両博物館をつくりたい」とおっしゃっていましたが、あれから2年たらず……夢が、こんなに早く実現するとは思いもよりませんでした。
  設計の段階では、やはり『VISUAL BANDITS』でお世話になった造型会社ビークルさんが参加してくれることとなり、私が思った以上の早さでプランが進行したようです。

  2001年9月、オープンしたばかりの那須PSガレージで松原氏の結婚披露パーティーがあると聞き、仲間たちと出かけてまいりました。
  ビークルの工房で完成予想モデルを見てはいたものの、初めて入った那須PSガレージは私の予想を遙かに超えた規模と瀟洒な雰囲気で、くつろぎながら数多い“松原コレクション”の魅力を満喫することが出来ました。

  ご自慢のハマーと、米軍が放出した希少なAM General ハンビーを始めとして……
  フォードGPW、その前身と言える貴重なGP、水陸両用のGPA“SEEP”。
  そして極めて珍しい M151初期量産型。
  ラジコンモデルでしか見たことのない、憧れのFMC XR311(T-004)。
  CHENOWITH FAV(ファースト・アタック・ヴィークル:高速攻撃車輌)。
  可愛らしいM422A1 マイティマイトやM274メカニカル・ミュール。
  ランボルギーニ・チータの量産タイプと言われるランボルギーニ LM002 。


  そして、スポーツカーに目を移せば……
  深紅のランボルギーニ ディアブロとダッジヴァイパーGTS 。
  映画『バックトゥザフューチャー』でお馴染みのDMC デロリアン。


  ……そんな痛快(!!)な車両たちが、磨き抜かれたボディに室内照明をキラキラ反射させながら私たちを出迎えてくれました。
  もちろん、松原サンご夫妻の幸せそうな笑顔がそれ以上に輝いていたのは言うまでもありません。


  ―― 東京から高速で3時間たらずのところに、驚くほど貴重なソフトスキンや、素晴らしいコンディションの“SuperCar”を眺めながらお茶を楽しめるカフェテリアがあるというのは本当に楽しいことです。
  私のおすすめの場所です。


マップ提供:那須PSガレージ